[2014.9.1] 准看護学生対象としたコミュニケーションセミナーの学び・気づき・発見(講師:河野政樹)

(認定実施校:安佐准看護学院35期生 河野先生 2014年8月30・31日)

35期生 河野先生 コミュニケーションセミナーの学び・気づき・発見

コミュニケーションとは

・コミュニケーションは、何を発信したかよりどう受け止められたかということが重要だとわかった
・その人が感じるものの中には、それぞれの体験が含まれており、お互いに共通した体験がなければ言葉を理解できないことがわかった。言語と体験はセットになっている
・同じ言葉でも、その人がその言葉をどうイメージしているのか体験しているのかによって、表現方法が変わり、正反対の表現をすることもあった。それがその人の生き方、経験であり、個性だと学んだ
・自分と人は違うので理解できない。同じ言葉でも人それぞれとらえ方、感覚があることがわかった
・今まで傾聴は、ただ話を聞くこと、相手の話を頷きながら聞くと思っていましたが、それだけでは、ラポールは生まれないと気づきました。ラポールのポイントを活用し相手に「この人は自分のことを理解してくれようとしている」と安心して会話をしてもらえるような聴き方が、本当の「傾聴」の意味だと感じた
・今まで患者さんに対して同じ態度をとらないと不公平だと思っていた。皆それぞれタイプが違うので、タイプに合わせてコミュンケーションをとること、指導者の方もタイプが違うので患者さんに対して着眼点が違い注意点も違う。看護の視点はひとつだけのものではないので、個々によって違うことを理解した。頭の中で整理できてなかったものが、きれいに整理できた
・セミナーを受けるまでは、コミュニケーションは怖い、苦手、難しいとマイナスなイメージだったが、自分を知ることで、とても気持ちが楽になりコミュニケーションは楽しめるのだと気づいた
・言葉の深さ、大切さを学んだ。言葉には大きな力があり、言葉の使い方で影響することはたくさんあるネガティブな言葉を口にしていると本当に物事がよくない方向に進む。心の中で負の感情があると、それが患者さんに伝わって、同じ言葉で伝えても患者さんの受け止め方が違うと学び、患者さんと向き合うには、まず自分自身の内面と向き合う必要があるのだと感じた
・表情ひとつでコミュニケーションが大きく違ったので、緊張しやすい自分の感情をニュートラルに使いコントロールし、ラポールを増やしていきたい
  

自分を知る

・少し苦手意識のある人に対して自分から引き出しを閉めていたので、警戒心が相手に伝わり、さらにその人との距離が遠くなっているかもしれないと思った。相手がどうこうではなく、自分が気づいてないんだと思い知らされた
・私は、いつも固くて近寄りがたい雰囲気を出していたように思う。いつも人と接する時、緊張していましたが、これからは接する前にリラックスして、笑顔を心がけお互いにとってコミュニケーションを図りやすい関係になるよう努力したい 
・否定的な言葉ばかり使うのではなく、肯定的な言葉を用いて話してみようと思う。
・自分を見つめ直すことで反省点もたくさんあったが、新しい自分も発見できた。私は非言語に集中して言葉が耳に入りにくいことに気づいた。劣等感が強く自信がないため、人がどう思っているか不安になってしまう。相手がどう思っているか不安なら、相手のことをよく知りたいと方向を変えれば良いと思った。相手をよく見ることで、思いに気づき理解できるようになりたい。短所を長所に変える気で前向きに考えていきたい

代表システム

・人は五感(視覚、聴覚、体感覚)を通して情報を受け取ることを学んだ。ワークの中で自分が視覚優位だとわかり、自分自身を理解でき楽しかった
・人の代表システムを見極めることができれば、どう接すれば不快に思われないのか、何を求められているか分かるようになると思えた
・その人の優位性に対応の仕方を変えると、やりとりが円滑になることがわかった
・人はみんな違う。個別性がある。違いに注目し、五感を通して相手がどの代表システムのタイプかわかれ
ば、相手に合わせることができる。そうするとコミュニケーションで苦労しない
・コミュニケーションは、自分がやられたら嬉しいことや好意を寄せると相手に好印象を与えると思っていたが、相手は自分と異なる優位性や体験を持っているので、そこを合わせないと嫌な思いをさせてしまうことを発見した

ラポール

・思い込みの大切さを学んだ。親しい人と思いこむと自然に笑顔が出で話が弾んだ。バックトラッキングをすると「私の話を聞いてもらっている」と思わせる。ミラーリングをすると楽しかったりおもしろかったりして一緒に盛り上がっていくと思った。ペーシングは、共感してくれていると思わせてくれるものだった。どんどん話したくなることがわかった
・誰からも好かれていて親しみやすい人は、なぜ誰からも好かれるのかなと疑問に思っていた。そういう人はみんな心にラポールをかけていることがわかった。さらに、誰と接しても態度が変らなかったり絡みやすい共通点があることに気づいた。安定した安心感や相手に愛を持って接していることが、ラポールをかけることだとわかった 
・ラポールのことを学んで、コミュニケーションの面白さがわかった。コミュニケーションは大切と言われますが、それほど難しく考えないでいいんだとわかり、なんとなくすっきりしました。

ポジションチェンジ

・自分自身の問題を「ポジションを変えて感じる」では、ワークが終わった時には、自分自身の行動をどう変えるのかがまとまり、言い終えたころには心がとても軽くなり、気持ちも楽になった
・普段自分が第1のポジションに固定して考えていることに気づいた。これからは、第2、第3のポジションを使って考えて行こうと思う。今までより広い視野で物事をみていきたい
・相手の立場に立って見ることで、実際抱えていた問題を解決することができ良かった
・自分の抱えている問題をポジションを変えて見ることで、視野を広げることができ、自分中心ではなく解決に近づくことがわかった
・自分の考えが伝わらないのはどうしてかという時に、相手にどう伝わっているかを考えてから、第3のポジションでみるとわかることがたくさんあることを知った
・社会問題や学業だけでなく、人間関係においてもしばしば第3ポジションに立って物事をみる癖がある そのため女性と接する時に「思いやりにかける」とか「どうでもいいと思っている」と言われ怒りをかう。患者さんと接する時の第3のポジションでは、孤独感や疎外感を与えてしまう。情緒的な場面では相手の中に入る第2のポジションがふさわしいことがわかった
・今回の実習の中で一番大きな気づきをした。私は自分と長男の関係について体験をした。今まで自分では長男の気持ちをわかっているけど、それでも許せない部分や抑えられない感情があると思っていた。ワークをすることで、実際には長男の気持ちを完全に理解しようとはしておらず、自分の悪い部分と向き合うことを避けていたこともわかった。第2ポジションで長男の気持ちが痛いほどわかり、第3ポジションで自分の改善すべき点を知り、もう少し妥協しても良いのではと感じることができ、長男と真正面から向き合えたように感じた

言魂

・言魂の実験をされた話では、すべての生命に魂(感情の部分)は、言葉を通して伝わっているのだと知った。相手を肯定し認めて行くことは良い結果へと導くと思った
・セミナーが終わって、家で水に声をかけた。声かけをして飲むと水がまろやかだった。言葉の持つ力はすごいと思った。私は、自分自身も周りの人もいじめていたことに気づいた。自分が否定的だと周りにもそうなってしまうようだ。否定的になるのはもう辞めようと思った。

スポンサーシップ

・とても温かい気持ちになった。人は常に「大切にされたい。存在に価値を見出したい」と思っている 相手を否定するのではなく、肯定的に認めて行くことが大切・スポンサーシップやリフレームの体験をした時、「自分自身の存在を認めてもらっている。私は私でいいのだ」という安心感がありました。この体験は、自己肯定感の一つだと思った

リフレーム

・自分の嫌なことを書き出し、それを他人からリフレームしてもらうことで、なるほどと自分が気づいてないこともわかりとてもいいと思った。他人にはリフレームできるが自分にはできていないので、自分にしていくと、自分を受け入れ自分を少し好きになれるような気がした
・一緒にいて心地良い人や元気になれる人は、リフレームを使っている人が多かった。何事も前向きに解釈する柔軟性が必要だとわかった

ニューロロジカルレベル

・相手にあわせて言い方を考えればいいとわかった

アウトカム

・目標があったとしても具体的に話すことがなかったので、結局その目標も漠然としたものになってしまうことが多かった。その目標、欲しいものを達成できた時を思い浮かべ、ひとつひとつその状態になるには何をすればいいのかを具体的に出すことができ、自然に意欲が湧いてくることがわかった
・自分の目標をイメージすることで、止めているものを明確にし、自分にできることをみつけ課題にすることで、望ましい状態への向かう道筋を描くことができることがわかった
・今まで漠然とした目標はあったが、そのために何をするのか、何から始めないといけないのかなど言葉や文章で考えたことがなかったが、具体的に考えてみると、今しないといけないことがはっきりして、すごく前向きになれた

その他

・毎回グループを組む人が違うので、あまり話したことがない人と組むことで交流が深まり、距離が縮められたので、とてもいい経験になった
・緊張は人に移る。自分はすぐに緊張するので、患者さんに対して緊張して不安感、不快感を与えないようにしたい。緊張がほぐれる何かを早くみつけて落ち着いて対処したい
・河野先生から伺ったように「私の肌はピチピチでとてもキメが細かく18歳のような肌だ」と言いながら触っていたら、肌が温かくなり次の日の肌が違った。これから患者さんの手を握っていく中でも、患者さんの回復を願い患者さんが楽になる握り方ができるようにしたい
・自分からコミュニケーションをとりにいくタイプではないので、今回のセミナーはとてもドキドキしていました。進んでいくうちに、色々なペアで実習することが楽しくなり、相手のことをもっと知りたいと思うようになる時もあった。このセミナーで一番成長した部分だと思う。今までコミュニケーションをとる時、話しかけていいかな?迷惑じゃないかな?と思うことがあったのだが、そこが一番ダメだとわかった。ラポールで習った思い込んで話すをやっていくと今までと違って苦手意識は減り、ラポールが築けた実感があった。今回のセミナーはとても疲れましたが、全部がプラスになり、充実した2日間になった。とても楽しかった
・クラスには、47人の人がいて一人ひとり個性があり自分とは違うと言うので、46パターンが観察でき、勉強の面、技術の面、生活の面など様々な場面で自分にとってプラスになることが習得できるチャンスなることを発見した。これからどんどん自分に必要なこと足りないことを掴んでいきたい
・河野先生の人を惹き付ける魅力が本当に素晴らしかった。「もっと聴きたい」「もっと教えてほしい」と感じる話し方で、絶対に頭ごなしに否定せず、一度相手の言うことを受け入れたうえで認めたり、修正をされていました。
・河野先生は、実習中全体に投げかけられることはあっても、指名されることを一切されませんでした。これは先生の言葉どおり「楽しく学ぶほうが身につく」こともあると思いますが、「指名されるかもしれないから、正解に近い言葉を考えなくては・・・」と思わせてしまうと、本当の心理を出せずコミュニケーションを身につけることができなくなるからかと考えた
・河野先生の話は、例えがわかりやすく、おもしろいから笑いがいっぱいで楽しかった。また、授業が受けたいです。
・NLPをもっと学びたい。今回のセミナーを通して、NLPへの興味が深まった